2024.01.1716:58
パン・ジュンソ
健康ツアーファイナル当日。
広島、ゲストハウスにチェックイン。
そもそものはじまりは、リョウスケが、宿泊予定のお客さんにスタッフと間違われたところから。
タオルの借り方がわからなくて困ってた少年に自分の新しいタオルをあげたのをきっかけに仲良くなったそうな。
極悪そうな見た目なくせに実はめちゃくちゃ他人に親切なやつ。
アー写送られて来た時は治安悪すぎてどうしょうかとおもたけど。(マシなん探せ、いうて猫の写真にした)
安価で素泊まりできるゲストハウスでは他の宿泊者と仲良くなれるってのがやっぱり醍醐味やったりするので、こういうことは稀に起こるが、今回のは特別だった。
この出会いは最終的に今日という日(ファイナル)を素晴らしいものに変えてくれた。
名前はパン・ジュンソ。22歳。
韓国からの、初めての旅。
理由はわからんが日本、広島へ。
今日が最終日。
夜の予定はないそうで我らのAMでのライブに遊びにきてくれた。
彼は日本語がめちゃくちゃ上手やった。
「嵐にしやがれ」を見て全ての日本語学んだという。
そんなことあんのか
ライブのスタート前からきてくれて、ずっと、楽しそうにしてた。
しかも彼、明日が誕生日やと。
これは最高の日にしてやらんと、、
と一同に、暗黙の意気込み漲る。
少し話逸れるが、やはり健康ツアーファイナルなので、そこにも触れておく
愛媛の絵描きのマインと三重のバンドTHE OSHIBEのリョウスケとは5本の短いツアーではあったがさすがに5日もいっしょにおったら見えん絆みたいなもんがちゃんと生まれる。
今では人としてとても好きやと思ってる。
マインの絵には毎回ドキドキさせられるしまさか音楽と絵画同士で「やったろやんけ」の相乗効果がライブ中に生まれるとは、その感覚、初めてのことすぎて毎日ワクワクした。
リョウスケの極悪そうな歌声も、なぜかやたら多い不倫の歌も、今では心にすっと溶け込んでる。
虚しい時につくったって歌もはじめは"悲しきモンスター"が叫んでるように見えてたが
ファイナルの時には、とても幸せそうな彼が歌うもんで、不思議に幸せな歌に聞こえた。
そして私はというと
ツアー中幸せすぎて涙が出そうになった瞬間が沢山あった。
岡山ペパーランドでマスターに「ギューンなら、きっとコレができる」と次の世界へ足を踏み入れる課題を与えてくれた時は
ドラクエの実写版してるんかと思った
そんなBGM脳内で鳴ってたし
そして尾道で風浴びながら海と空を一気に眺めた時。そこで飲んだコーヒーは最高やった。
倉敷の公園で太陽を全身に浴びながらリョスケが買ってきてくれた苺大福をかじった時は幸せの情報量が多くてほんまにちょっと涙でた。
岡山でリョウスケがフグ刺しを食べさせてくれた時は
いや食べ物ばっかやないか
とにかくそんなつもりなかったのにうっかりうちはそれはそれはファイナルらしい感情歯止めきかないライブをしてしまった。
その場にいる人には"今"の私しか見えていない。
例え何年前、5日前、昨日の夜の話をしたところで、今の音楽だけが届く。それしか届けたくない。
だからプロセス語るのは好きじゃない
ただ自分の中に今存在する小さな喜びはそのままライブで声で、音で、それはもう本当に馬鹿正直に放ってしまう。
その結果でてきた言葉や音たちは、バカらしいくらい単純な2文字ばかりやった。
アホでよかった
「生きてるだけでずっと夢の中にいるみたい」
冒頭に言ったことは本当で
生きてるだけでもう夢が叶ってるような、脳内が優しくマヒしてるような、、感覚。
果てはなんで化粧せんとあかんのや..なんで服着てるんやわたしはと
気づけば道端でぼそぼそ1人でつぶやいていた
危ない。このままやと本当に縄文時代に1人で漂流してしまう
この日リョウスケにトリをしてもらった。
(嫌がったので結局じゃんけんした)
彼が自分でも言うてるように昔めちゃくちゃすぎて気づけば皆に嫌われて友達いなかったというリョウスケ。実際掘っても漫画みたいな話しかでてこんので頼むから過去の話聞かれても初めての箱で無闇に話さんといてくれと、ほんまの意味でやばいの連れてきた思われる、とひやひやしていた。
去年8月にはじめて出会った時にはすでに、人とのつながり大事にする奴に改心されていて、ほんまに良かったと思ってる。笑
それ以前に出会ってたらどうなってたかもおもろそうやけど。
初めて企画に呼んだ時は、企画に呼んだだけやのにとても喜んで何回も感謝してくれて
"オオカミに育てられた少年が初めて人の優しさに触れた瞬間"を見てる気分になって、泣きそうになった
その時からも、明らかに変わったな、とファイナルのライブ見て思った。
ずっと言ってるがうちは素直で一生懸命なやつが好き。
どんなやつでもそれがあれば好きでいれる気がする。
だからうちもそうでありたいと日々生きてる。
リョウスケもマインも、いいところは素直なとこ。
感情をそのまま剥き出しにできるとこ。
そして音楽、芸術に関してはひたむきで謙虚で一生懸命なとこ。
育った環境も土地もまるで違うけどなんか似てるとこある。
だから去年三重で出会ったリョウスケと
愛媛で出会ったマインとこうして回るツアーは
音楽で生きると決意した2023がはっきり形になって、しかもこんなに幸せな日常となって自分に帰ってきた答え合わせだった。
健康ツアーやのに、リョウスケがクサザンマの横でタバコ吸いまくること以外は、ほんまに良いツアーで
話をやっと戻すが、
そんな中にさらに飛び込んできたのが
パン・ジョンソだった。
彼に今日のライブ(過去1番の姿)を見てもらえてよかった。
嬉しい言葉をたくさんくれた。
旅の歌に感動してくれた。
旅で出会ったんやもんね。
誕生日ってこともあって皆のサインいりのクサザンマファイルや、
皆がそれぞれいろんなものをプレゼントした。
私は食べかけのいかり豆や使いかけのキッコーマンの醤油まであげた。
「サイン書いて!」と彼が取り出したのはクレジットカードだった。
斬新すぎるやろ
終わってのっちさんも含めて演者とお客さん皆で打ち上げにいった。
「打ち上げ」という言葉は韓国にはないのか、対バンの槙氏ちゃんや打ち上げだけ来てくれた風駆(初対面)がそれをあーだこーだ説明してる様子がとても微笑ましかった。
彼は真ん中の席で、満面の笑みで言った。
「今日が1番楽しい!」
広島に来て1人で数日間、たくさん観光してきたけれど。
今日が1番楽しかったと言っている。
その言葉にこの日1番盛り上がった。
全員が、誇らしいような、言葉にできない気持ちになったに違いない。
さらにうちらが、次々でてくる料理にパンといっしょになって騒いでる間に
ぶたさん(AMの重鎮)と対バンのかつやくんがバースデーケーキを用意してくれた。
0時になった瞬間、皆で歌を歌った。
彼は驚き、大喜びでケーキの前で手を合わせ、何かを願ってから、ろうそくを消した。
なにを願ったのか気になったが聞かなかった。
関西弁をたくさん教えた。
もちろん「えれげつい」も教えた。
うまいもん食べて
「なんで美味いねん!」
と全力でツッコむ姿を見てそこらへんの関西人より余裕でおもろいやんけと思った。
うちが別卓で話し込んでる間に
リョウスケはパンにうちのあることないことを嘘つきまくってた。
ほんまにしばいたろかと思った
帰り道、リョウスケとパンと3人で、もちろん同じゲストハウスに帰る。
不思議な気持ち。話は尽きない。笑いも絶えない。
リョウスケとは、そこから2言葉くらいでしか会話をしていない。
「最高やったな」「幸せや」
本当にこれしか出てこなかった。
ハウスに着いて
「シャワーつかってもいいですか?大丈夫?」
パンの方がしっかり日本語喋ってた
パンが私たちに「愛してる」と言った。
その時、その言葉の意味を心がはじめて理解した。
そうかこの言葉は、こういう風に使うんだ、と教わったような気持ちになった。
自分が何度か台湾に行った時のことを思い出していた。
初めての海外ていうのは、、、。忘れないもの
パンがこの日、たくさんの人との出会いにどれほど感動していただろうか、タオルもらってどんな気持ちになっただろうか、
これをしたら、あげたら、どれだけ喜んでくれるだろうか、
そういうことは全部、私の優しさというよりも、私が今までしてもらった経験から湧き起こって想像する気持ちだった。
自分がしてもらったように、
もらったでかい感動は、どこでもいいから、誰でもいいから、未来につなげていけたらいい。
私はライブハウスにどこから来てくれたって平等やとは思ってる。
隣町だろうが海外からだろうが、お金と時間を使って人生を預けてくれている。
それでいうと、いちお客さんであるパンをこんなにも特別扱いしたわけだが
私の中では、そんなこと云々よりも
だだひとつだけ大切にしたかったことがある。
「彼の目に初めて映る日本」がなによりも美しいものであってほしい
それだけだった。
それを音楽を通してできたことが本当に嬉しかった。
場がしらけようが健康でいたいから一気飲みはしない、それと一緒で
どんな程度のことでも、誰にどう思われようが自分の意志は貫いていたい。
台湾では死ぬほど一気飲みした(文化)
パンは、私たちを呼びたいので、韓国でライブできるステージを探すと言ってくれた。
私たちは、見つかったらすぐに行くと言った。
韓国には香港で出会った「winda」ってバンドの友達もいて、韓国いきたいよなってBoiler陸亀でもずっと話してた。
行かなかった。今までできなかったことのほとんどはお金の問題。あほらしいな
やりたいと思ったことは、全部やれるように
そのために、今音楽でお金を稼いで生きてる。
今はまだまだ自分の明日の飯食うために必死なレベル
やのに幸せに追い越されそうなくらい幸せだ。
だけど、
もっと自由に生きるために、
もっと頑張ろうと思ってる
日本のどこかのクサ族や、パンや、海外の友達がもしも落ち込んでいたりして私たちに会いたいと、またあの歌を歌ってほしいって言われたら、すぐに行けるくらいの余裕は
持てるくらいは
そんなこと考えてると
向上心と原動力は爆増するばかり。
健康でそれさえありゃどこまでもいけそう。
AM、最高のツアーファイナルやった。
来てくれた方、
かつや、槇氏、のっちさんありがとう。
出会ってくれてありがとう、パン。
そんで、リョウスケ、マインありがとう。
健康ツアー、始まりはまだ不健康でしたが、ファイナルではもうほぼ体は元に戻ってました99%。
見届けてくれた各地の方達、本当にありがとうございました!
といいつつ19日にまた広島でライブあります!
意味わからんくらいメンツが良い日らしいです。
すでにたくさん集まってくれそうで、ドキドキしてます。
朝起きたら、ギターケースに
旅は続クセェ〜!
追記:このブログ読んだパンからメッセージきた。
解読に時間かかったがめちゃくちゃ感動の日記やん!!!とめちゃくちゃ関西弁で感想くれた。
そんで、誕生日に願った内容教えてくれた。
「世界のPEACE」やと
歌い続けよっと。
パン、また必ず会おうな!